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ハイテク産業開発ゾーンは「サイエンステクノパーク」として、単独或いは多数のクラスターの集積として形成される。ハイテク産業開発ゾーンは建物、木、道路により構成された地理的な空間だけでなく、まさしくイノベーションの生態系であるといえる。多様な主体間のさまざまな協力と競争によりこの生態系は進化を成し続けている。
世界一流のサイエンステクノパークは定性的なスローガンではなく、その所在する地方の経済発展を支える重要なものであり、各地方の経済、ひいては国家の未来を代表するものであるといえる。そのような意味で、ハイテク産業開発ゾーン関連の政策は地域に限定されない、一種の国家政策である。 |
梁 桂 氏 |
しかしながら、 中国におけるハイテク産業開発ゾーンの成長には地方政府による推進と国家利益の保障という両輪からの協働が必要である。これはハイテク産業開発ゾーンと、経済開発ゾーンや工業パークとの本質的な相違だと考える。
それぞれのハイテク産業開発ゾーンには異なる発展モデルが存在するであろうと思われる。中国ハイテク産業開発ゾーンは経済のグローバル化から生まれたチャンスを掴むことにチャレンジするとともに、計画経済から市場経済へと転換期におけるさまざなま課題にも直面しなければならない。このような中国的な事情から、他国の何らかの成長モデルを簡単に真似して展開することはできない。
ハイテク産業に関する国際的な定義は某産業における研究開発の集約度を根拠に展開しているが、各国における高い集約度の対象となる産業は必ずしも一様になるとは限らない。各ハイテク産業開発ゾーンは理論に絞られることがなく、わが国のハイテク産業政策に沿って、各地方における産業の優位性や振興の方向性からハイテク産業の定義を行えばよい。ハイテク産業開発ゾーンは中国経済の持続的な発展を牽引する「特攻隊」になるであろうといえる。
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本稿は梁センター長が2007年6月7日に行われた
「世界一流のサイエンステクノパークを建設する国際フォーラム」で
講演された一部の翻訳である。文責:本シリーズ特別企画委員会 |
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